√“
とうとう北の風は彼から上に着ますものを脱ぎさせますことをやめませんとなりませんでした”
国立国語研究所が外国人のために『簡約日本語』を開発しようと試みたものの、いつのまにか無かったことになったと某教授から聞きました。上記の奇妙な一文がその模範として公表されていたものだそうです、オリジナルはもちろん“
遂に北風は、彼からマントを脱がせるのをあきらめた”というアノ寓話の一節。
現在の『独立行政法人』国立国語研究所の
サイト内を一通り検索してみましたが予想通りこの試みについては一切触れられていませんでした、まあ間違いなく失敗に終わったんでしょう。
わたし達もせっかく時間を割いて学ぶんなら『しっかりしたホンモノの』英語やフランス語の方がいいもの、外国人だって同じ気持ちのハズ。ただこの試み自体は間違いなく善意に基づいていたんだろうなあ、なんだか微笑ましい気がしませんか。
官僚や研究者を志す方って学級委員っぽいというか、基本的に善良な人ばかりなんだろうな。総務省が
実名でのネット利用を促す取り組みに着手する方針を固めたという報道をみていてもそんな気がする。BLOGやSNSを小中学校の教育で活用するよう求めるそうです、これもたぶん失敗するでしょう。
いま必要なのはネット上に『危険なモノ』がたくさんあることを子供たちに精確に伝え、その見分け方や対処法を教えることでしょう。『実名利用』を推進したりしたらそれこそ『悪意のある方々』の思うツボではないでしょうか。
『簡約日本語』の失敗はよくて『他山の石』、厳しく見積もっても『税金の無駄遣い』ですみますけど『小中学生にネットの実名利用を勧める』のはサイアクの場合どんな結果をもたらすと思っているのか。
杞憂に終わって慾しい (本気で〆
追記:簡約日本語の発案者?
野元菊雄さんがよりによって『北風と太陽』を例文に選んでいるあたりも、優秀な方が陥りがちな『性善説の落とし穴』を象徴しているような気がしてみたり〆
二追:えっと国立国語研究所の『最新成果』が発表されてましたーっ。
(cf.共同通信@excite:リバウンドは「揺り戻し」[LINKROT]
koolpawさんがコメントしてくださった通り、国研がホントに『文系マッドサイエンティストの巣窟』だとするなら、もっとトンデモないことをやってほしいかも (マテ 10/06/05
<-1,200g / -200g>
続報:簡約日本語に関してその後の展開を聞かないなと思っていたら野元菊雄先生が七月三十一日、お亡くなりになっていたそうです。肺炎が悪化したためとのこと、享年83歳というのは決して短くはない生涯だったのでしょうけど、やっぱり残念です〆
✽✽✽09/03/06✽✽✽