この先は理系の方にとって、かなり不愉快で無神経にかんじられる内容が含まれているかもしれません。『純粋に文系な方』以外はこの項は読まずにとばしていただけると幸いです (伏
√どうやって比べたのかしりませんけど、理系と文系では一生分の年収にして五千二百万円以上の差があるんだとか。ああ高校時代、物理が苦手でよかった (マテ
でもね、文系と理系の差ってなんなんでしょう。学生のときにどっちが得意だったのかで決まるのかな。でも
maizeさんや
naoueさん、
yassunさん達ならほとんどの文系科目でたぶんわたし達より、デキるハズ。
文化系と体育会系の違いなら一目でわかるんですけどね。
珈琲道のセンパイで理系な院生
sheafさんは“
一般に数学は理系と誤解されていますが、本当は「文系科目」なので”とおっしゃってたし、文科系だと思われてる言語学って中身は理系っぽかったりする。 (っていうか英訳すればまんま Language Science だし、それをいったらSocial Science とか色々......、音楽も中身はその手っぽい〆
理系科目の方が卒業したあと具体的に役立ちそうなイメージがありますが、どうなんだろ。実際にモノをつくるのは理系な仕事が多いからそう思えるのかな。
研究開発や製造が『理科系』の職場だとしたら、『文科系』の仕事ってなにがあるんでしょう。ふつうに考えたら営業や総務、広報といったあたりにおちつきそう。
たしかに営業は注文をとってくるだけで(もちろん実際には既成のものを売るだけじゃなく、こんなモノをつくれないか的な注文をとって需要を掘り起こしたりいろいろなさっているだろうと想像しますけれど)具体的に新しいものを生み出したりはしないっぽい。そのあたりは総務や広報も同じだろうな。
なければ困るのは確かだけど、理系のシゴトのサポートにすぎないような気もする。理系のひとたちが時々いう“
口先ばかりの文系”ってたぶんそういうことなんだろう。
そんなハナシを某大学文学部卒で外資系コンサルな某さんにしてみたところ“
そこにあるものに新しい意味をつけてあげるのが、わたしらの仕事なんだよ”と返されました。たとえば営業なら相手が『契約書に判を押す理由』をみつけるのが仕事 (正確にはみつけさせるのが、かな) ということになるらしい。細かい数字やスキルはそのためにあるんだって。
これが広告製作なら、お金を使いたがっている人に使い途とその『理由』を提供するのがお仕事ってことかな、総務系もいろいろ意味をつけていく仕事なのは確かみたいだし。
つまりひろい意味での『物語』を扱うのが、文系の専門的技術なのか。だけどそれだけなら大抵の場合、理系の人にもできますよね、実際のハナシ?
みんなが共有する『意味≒目的』を語ってきかせる人はひとつの集団にひとりいれば充分だろうし(もしかしたら天皇制が元々もっていた機能ってそういうコトなのかも)。どう考えてもこんなに数はいらないハズ。
だとしたら今、こんなにたくさんいる文系集団ってなんなんだろ、わたし達って何者なの?
と考えてたら相撲部OBのTさん(文系)がヒトコト答えてくれました。
「
そりゃ理系のなりそこないだろ」
そっか、わたし達は文系じゃなく半人前の理系だったんですね、なんとなく納得です (悔っ〆
追記:真面目なハナシ、文系と理系をわける発想ってどこからでてきたんでしょう。たぶん明治期の『サクサク近代化&なんとか富国強兵』あたりに根がありそうな気がして、こないだから色々しらべてるんですけど、これだっていう答えはみあたらない。『文系と理系』っていう『アイデア』を最初に語ってみせた文系人間はどこの誰だったのか。M教授に訊けば教えてくるかな。
追記:
3ToheiLogさん経由で読んだBLOG『
404 Blog Not Found』(以前ウチダ先生の文章がらみでトラックバックしてくだすったことがあった方みたい) に文系&理系というわけ方は“
「文系的」、というより「非理系的」な二分法だ”というご指摘がありました。
(cf.404 Blog Not Found:
亡国系
同じ項には“
正しさはさておき過程と物語で見えないものを演繹する文系”という表現もありましたし、本当の意味での(数すくない)文系者は意味というか広い意味での『物語』を扱うのがシゴトだというアイデアはそれほど的外れではなかったのかも (違ゥ〆
*“
理系にとって、自分に見えない世界は世界ではないのだ”というあたりは私にはまったく理解できないのですけど、ホントにそうなのかな (謎〆
✽✽✽09/03/06✽✽✽
つけたし:3ToheiLogさんであげられているもうひとつのブログ『レジデント初期研修用資料』へのリンクが復活していました。
medtoolzさんによると理系が生き残るためには以下のような方法が考えられるんだとか
1.“
「分かってくれる人」だけを相手に仕事をする”か、
2.技術だけでなくその有効性を説明するための『物語』を自らつくりだすか、
3.“
「偉い」属性の人になって、文系の言論に対抗する”
文系な眼からみると三番目が一番有効そうかも (オイ〆
✽✽✽09/05/06✽✽✽
追記:この事故が日本で起きてたら、やっぱりまた理系の質的崩壊とか技術立国の終焉みたいな文脈で解説されるのかもしれません。
(cf.共同通信@excite:時速200キロでリニア衝突 21人死亡、独で[LINKROT]
現地ではどんなかんじで捉えられてるんだろう、誰かドイツ語(と日本語)に堪能な人いなかったかな。
こういうときに報道メディアが亡くなったを悼むのはもちろんですし、犯人探し(もちろんヒトとは限らないわけですが)に励むことも大切ですけど、なんでこれまではその事故が『起こらなかったか』を考えるのも必要なんだろうな、きっと。とりあえずここまでメモ〆
✽✽✽09/23/06✽✽✽
追記:“院レベルでやってみると判るけど、数学って実は文系の学問だよ”ってハナシはもしかしたらちょっと違うのかも〆
だからといって“
極論してしまえば、他の学というのは数学の単なる一分野に過ぎない”って言い方はレトリックなんだろうけど我田引水にすぎると思う、なんといっても全ての学問の中心には神学が屹立しているわけなんだし (マテ〆
*sebastianus0884さんの文章が参照しておれるのがこちらのBLOG、幾つかの意見を並べて紹介しておられるので参考になるかも。
(cf.304 Not Modified:
理系と文系
ただ愉しそうな文章へのリンクが切れてしまっていたのが、ちょっと残念〆
✽✽✽10/22/06✽✽✽
追記:“
A dwarf standing on the shoulders of a giant”ってことみたい。
理系の肩のほうが汎用性が高いとか弾さんが紹介している“
バカに関して言うなら、『理系とハサミは使いよう。文系につける薬はない』”ってアフォリズムは文系からみても確かに納得できます。
でも、それを表現するのに使っているレトリックはどっちかっていうと文系っぽいな。
素人が科学史を眺めてみると理系ジャンルも(文系ジャンルと同じく)決してピラミッドめいた構造をしているわけはないようにみえるけど、そのあたりって実際のトコはどうなんでしょう〆
✽✽✽10/23/06✽✽✽